仕事で給与決定する。
仕事の明確化で 仕事を評価、給与決定ができる。
1.給与評価のプロセス
はじめに
給与決定のための仕事の評価がどのようにおこなわれるか?
実際の事例を使ってご説明します。
本ページに掲載の図表”社員YIさんの実際事例”をご覧ください。
ここでは、「仕事の評価がどの様に行われるか」について、本稿に掲載の「仕事作成・評価の社員YIさんの仕事10個の中から、ご説明用のため、事例として1(指導)と2(作業指示)の2個に限定して取り上げて、その評価のやり方、手順について、ご紹介いたします。
ここでは、仕事の評価について、本稿末尾に掲載の
「仕事作成・評価の社員YIさんの事例」が10個ある中から、具体事例として、その中から、1(指導)と2(作業指示)の2個を取り上げ、評価のやり方、その手順について、ご紹介から始めます。
以下、文脈から赤は目的、青は手段、紫は結果 を表す。
事例 | 関連職能名 | 職能NO | 課業点 | 職務遂行能力(仕事の3分割) 〜のために 〜によって 〜ができる |
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1 | 制作一般 | 6 | D1 / 151 |
(指導)下級者の業務に関する知識・技能の水準及び性格の特徴を熟知していると共に、本人の経験・能力に応じた教育・指導方法の策定とその推進ができる。 | |
2 | 制作共通 | 5 | C1 / 115 |
(作業指示)工場内の加工作業に伴う条件設定・作業内容に関する適正条件・内容の判断、組み立て・調整上発生した不具合についての対応策(改良点・修正点)の立案ができると共に、その内容に基づく指示事項・注意事項・アドバイス内容の見極め及びその内容についての上司への報告・意見具申が適時にできる。 |
2.評価の事例1.と事例2.について、
事評価根幹をなすノウハウチャートを使った仕事評価の実際例を見て、その評価方法の事例を参考に解説をすすめます。
第1表ノウハウチャートは、下表のように(縦)マネジメント・ノウハウ(MK)とテクニカル・ノウハウ(TK)の3つの表からできている。
ノウハウチャート マネジメント・ノウハウ(MK) |
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テクニカル・ノウハウ(TK) T 課業 1特定 2 同質 3 異質 4戦略 L 完全に定型的 LT/30 L1/50 L2/60 L3/87 L4/115 |
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A 単純な作業(基本的ノウハウ) AT/50 AI/68 A2/87 A3/115 A4/151 | |||||
B 標準化された(基本的手続き) BT/65 B1/87 B2/115 B3/151 B4/200 | |||||
C 業務上の熟練 CT/87 C1/115 C2/151 C3/200 C4/265 | |||||
D 高度な実務上熟練 DT/115 D1/151 D2/200 D3/265 D4/350 | |||||
E 理論的専門知識 ET/151 E1/200 E2/265 E3/350 E4/600
第3表 マネジメント・ノウハウ表(MK)は 事例1での課業点はD1/115で職務遂行能力の指導にあたる。 (指導)下級者の業務に関する知識・技能の水準及び性格の特徴を熟知していると共に、本人の経験・能力に応じた教育・指導方法の策定とその推進ができる。 (1)ノウハウチャート評価 ・マネジメント・ノウハウ評価は D1/151になる。 D は「高度な実務上の熟練:管理者一歩手前の段階で必要な能力に基づく課業」にあたり、 ・テクニカル・ノウハウでの評価は: 1 は 「特定は個人もしくはプロジェクトの中で完結する」 事例2(作業指示)工場内の加工作業に伴う条件設定・作業内容に関する適正条件・内容の判断、組み立て・調整上発生した不具合についての対応策(改良点・修正点)の立案ができると共に、その内容に基づく指示事項・注意事項・アドバイス内容の見極め及びその内容についての上司への報告・意見具申が適時にできる。 (2)ノウハウチャートによる評価 ・マネジメント・ノウハウ評価では (業務上の熟練 ) C1/115になる。 ・テクニカル・マネジメント評価は: C は「業務上の熟練:管理者一歩手前で必要な能力に基づく課業」 ・マネジメント・ノウハウ評価は: 1 は 「10年以上の経験からの能力に基づく課業マネジメント・ノウハウ 」 |
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関連職能名 | 職能NO | 課業点 |
職務遂行能力(仕事の3分割) |
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1 | 制作一般 | 6 | D1 / 151 |
(指導)下級者の業務に関する知識・技能の水準及び性格の特徴を熟知していると共に、本人の経験・能力に応じた教育・指導方法の策定とその推進ができる。 | |
2 | 制作共通 | 5 | C1 / 115 |
(作業指示)工場内の加工作業に伴う条件設定・作業内容に関する適正条件・内容の判断、組み立て・調整上発生した不具合についての対応策(改良点・修正点)の立案ができると共に、その内容に基づく指示事項・注意事項・アドバイス内容の見極め及びその内容についての上司への報告・意見具申が適時にできる。 | |
3 | 仕上げ | 16 | BT / 66 |
(図面読み取り-2)図面読み取りに基づく材料の種類・規格、加工内容・加工形状・加工寸法・加工工数・加工数量・加工図別の加工個所とその個所に応じた要求精度と図面知識に基づく自己の担当する工程(切断・ミーリングなどの仕上げ工程)別の作業可能な形状・寸法・精度の範囲を比較した上での加工可否の判断ができると共に、その内容に応じた上司への報告が即座にできる。 | |
4 | 仕上げ | 17 | B2 / 115 |
(図面・設計提案)正確且つ効率的な組み立て作業のために、図面の表現方法・設計内容・図面の種類についての問題点の抽出ができると共に、その問題点について作業遂行上発見した対応策についての提案・打ち合わせ及び設計担当者との意見交換ができる。 | |
5 | 仕上げ | 25 | CT / 87 |
(フライス加工-4)図面読み取りに基づく手元にある図面の加工内容・要求精度に応じたフライス加工(ミーリング・ボーリング)の種類と使用機器(バッジ・エンドミル・ボーリング)・使用刃・使用冶具・使用やといの見極めができると共に、ケガキ・ポンチ内容と図面記載内容の通りの外形加工・後加工ができる。 | |
6 | 仕上げ | 34 | B2 / 115 |
(機器管理)自己の使用する機器(ケガキ・ポンチ・フライス盤をはじめとした仕上げ加工に関わる機器)の不調時の連絡先・担当者を知っていると共に、自己の使用する機器の不調状態の把握及びその内容に応じた適時な連絡・報告と連絡先・担当者への的確な状況説明ができる。 | |
7 | 仕上げ | 35 | C1 / 115 |
(治具・やとい作成)自社で所有している仕上げ加工に関わる機種別・加工図別の冶具・やといの有無と現存する冶具・やといの使い勝手の良悪並びに冶具・やといの無い機種別・加工図別のリピートについての情報を把握していると共に、それらの内容と仕上げ加工上の利便性・効率性・正確性を考えあわせた冶具・やといの作成の必要性とその形状・寸法・加工内容の判断、上司への意見具申及び上司の判断結果と端材処理に基づく保存端材の寸法・形状に応じた冶具・やといの材料の判断、冶具・やといの作成・作成依頼ができる。 | |
8 | 仕上げ | 36 | BT / 66 |
(作業段取り知識)的確な作業段取りのために、自己の担当する加工工程別・加工内容別の概算作業時間・期間を知っていると共に、他の工程別の概算作業時間・期間及び外注作業期間についての情報収集ができる。 | |
⒐ | 3 8 | CT / 87 |
(作業段取り~2)仕上げ加工に使用する機器別の加工目的・作業精度及び狂いの出方の癖並びに各担当者の現使用機器とその加工内容・要求精度を把握していると共に、それらの内容と図面読み取りに基づく手元にある図面の加工内容・要求精度・納期・加工数量と作業段取り知識に基づく概算作業時間を考え合わせた使用機器の選択及び使用機器の変更・交換、作業順序の変更ができる。 | ||
10 | 39 | D1 / 151 |
(作業担当提案)加工上の加工特性・限界加工寸法・加工精度を把握していると共に、その内容と図面読み取りに基づく材料の種類・規格、加工内容・加工形状・加工寸法・加工図別の加工個所とその個所に応じた要求精度と図面読み取りに基づく加工可否とを考え合わせた加工作業担当提案ができる。 |
4~2
YI
さ ん |
職務価値ポイント
|
107
|
レベル区分
C |
MKレベル
T |
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執務態度区分
|
B
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職務格付
|
CTB3 |
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職務算定ポイント
|
250
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職務等級
J4 |
5. 等級格付け仕上げ表 担当 YIさん全評価のまとめ
以上 |
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